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サラリーマンの給料はなぜ生活費に消えてしまうのか?(41)

義務教育がひた隠す目からウロコの危険な経済学

< 第1話 からお読みください >

第41話

エピソード5
サラリーマンは現代の奴隷か?(6)

 さて、話を太郎と花子に戻そう。

 ちなみに、太郎が米一キログラムを売って一万円という貨幣を得て、その一万円で花子からバラを百本買ったとする。すると、このときの流通は次のように表される。

<商品> - <貨幣> - <商品>
  米      10,000円     バラ

 しかし、これでは、「食べる」という使用目的を持った「米」が、「飾る」という使用目的を持った「バラ」に姿を変えているだけで、価値はまったく増殖していない。

 ほんの一例を示しただけだが、経済学では、このように商品から始まる流通では新たな価値は生まれないとされている。

 それよりも、資本主義経済というのは、まず資本ありきである。

 資本。すなわち、

「利潤を追求するための事業を営むために最初に必要となる貨幣」

 この資本という名の貨幣をまず用意して、それを元手に事業を営むわけだから、資本主義経済における流通の姿は、次のように貨幣から始まる必要がある。

<貨幣> - <商品> - <貨幣>

 この図を見てピンと来ないかたもいると思う。ただ、資本(貨幣)を用意して、それを元手に何らかの経済活動を行えば、売上金として貨幣が手元に戻って来る。これが「事業を営む」ということであり、それを簡素化するとこの図のようになる、という理解で構わない。

 それよりも、この単純な図は、とてつもなく大切なことを私たちに教えてくれている。

 それは、貨幣と貨幣を商品が仲介している点である。

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