« 「篤」が「あつし」に変わるまで(4) | メイン | 「篤」が「あつし」に変わるまで(6) »

「篤」が「あつし」に変わるまで(5)

< 第1話 からお読みください >

主要登場人物・団体

●僕・・・この物語の主人公。わたくし、大村あつしのこと。
●福島一郎・・・謎の人物。
●宮城社長・・・私の経営していた会社の主要取引先の社長。実在する人物だが仮名。

Episode 5

 - 品川出版 福島一郎 -

「へー、社長さんですか。まだお若いのに」

僕の名刺を受け取った人のお決まりのセリフである。
当然僕も、そのお決まりのセリフに対応するすべは心得ている。
しかし、今はいつものその対応ができない。

「君の会社は大村君と、あと、確かアルバイトが1人だっけ?」

顔なじみの宮城社長の思わぬ援軍である。

「あ、はい。そうです」

この程度のセリフなら、考え事をしていてもかろうじて出てくる。

「へー、じゃー僕の会社とおんなじだ」

そう言って差し出された名刺には、次の文字が躍っていた。


     品川出版(株)

     代表取締役 福島一郎

⇒ 第6話へ