「ジャッキー・チェンの映画にスタント」ニュースはナンセンス
今日は、このブログがマスコミの目に留まることを願いつつ書いている。
今、「ジャッキー・チェンが映画でスタントマンを使っていた」というニュースが世界中を駆け巡っている。
まあ、ジャッキー・チェンファン歴25年のボクにとっては、なんともナンセンスな話だ。
たとえば、リンクを貼った上述のニュースでは、
ハリウッド映画出演の際は保険上の理由からスタントマンを使うことがある、などと「釈明」している。
と、なんとも悪意に満ちた表現が使われているが、こんなものは「釈明」でもなんでもない。
ジャッキーは、「バトル・クリーク・ブロー」という作品で20代半ばの時にハリウッド進出を目指したが失敗、しかし、その後も東洋を中心にアメリカを除く世界各国でのジャッキーの人気はうなぎ上り。
「ヤングマスター」で、一度、カンフー映画に終止符を打ったジャッキーが、「ドラゴン・ロード」の後に放ったアクション映画の最高傑作、「プロジェクトA」や「ポリスストーリ」で、あり得ないスタントを披露して世界中の度肝を抜いたことは、ボクの世代の人ならご存じだと思う。
プロジェクトAでは、17mとも25mとも言われている時計台からの落下。
しかも、ジャッキーは、死なないのが不思議なくらいのこの危険なアクションに3回も挑んでいることが、映画の本編とNG集からわかる。
ちなみに、補足すると、劇中では、ジャッキーは、力尽きて時計台から地面に落下し、全身を強く打ち付けるわけだが、なにせ、命がけのスタント。
「さあ、落ちるぞ」と言わんばかりに、一度、体を持ち上げて気合を入れてから落下してしまったために、テイクワンはNG(これは、エンディングのNG集で確認できる)。
もう一度は、ジャッキー的に落下のしかたが美しくない、という理由でNG(これは、映画本編で確認できる)
そして、常人には真似のできない、世界中のスタントマンがいくら金を積まれても首を縦に振らないであろうこの危険なスタントに負けず劣らずの名シーンといえば、ポリスストーリーのラストシーン、デパートでのポールへの飛び移り。
確かに、こうしたアクションがスタントマンの吹き替え、ということだったら、ジャッキー伝説は地に落ちるだろう。
しかし、上述のとおり、この2作品でアメリカ以外の世界各国で人気を不動のものにしたジャッキーは、再び、ハリウッドへ進出を図る。
それが「プロテクター」という映画だが、この映画のパンフレットや当時の雑誌で、ジャッキーははっきりと言っている。
「アメリカでは、スタントマン組合の力が強く、危険なアクションをスタントマンを使わずに俳優が演じることは、彼らの仕事を奪う、と解釈されて許されない。だから、ヘリコプターにロープでぶら下がるだけのなんでもないアクションすら、ボクは演じさせてもらえなかった。
劇中で、ヘリコプターにしがみつく直前に、刑事役のボクが突然サングラスをかける、という不自然極まりない無意味な行動を取るのは、ヘリコプターにぶら下がっているのがスタントマンであることを隠すためだ。
そこで、ボクは、あの程度のアクションなど朝飯前であることをファンに知ってもらうために、リハーサルの時に実際にボクがぶら下がった映像をNG集に入れてもらった」
そう。
ハリウッド映画の危険なアクションはジャッキー本人ではない。
こんなこと、本人が20年も前から自身の口で語っており、ファンなら誰でも知っていることだ。
だから、生粋のジャッキーファンは、ジャッキーのハリウッド作品の評価が低い(というか見向きもしない)のだ。
ちなみに、カーチェイスやバイクのシーンが吹き替えであることも、ジャッキーは、上述のバトル・クリーク・ブローの頃に出演した「キャノンボール」ですでに告白している。
「ファースト・ミッション」という、ジャッキー映画の中でもっとも泣ける作品(ジャッキーファンの中では、「香港版レインマン」とまで呼ばれて高く評価されている)のプロモーションで来日してテレビ出演した時も、カーチェイスの場面で、司会に「この危険なアクションもジャッキーさんなんですね」と振られて、
「It's not me!(あれは、ボクじゃない)」
と答えて、一瞬、他のテレビ出演者の失笑を買うような場面もあったが、逆に言えば、そこまで徹底して、ジャッキーは自分で演じたスタントと吹き替えを区別し、ファンに明言している。
さらに言えば、撮影スケジュールが押したりなどの理由で、実は、結構スタントを使っていることなど、これまでも平然と話してきたし、これもファンには周知の事実。
それを、今頃になって、どこの誰かは知らないが「バイクのシーンでボクはジャッキーのスタントを演じた」とスタントマンがブログに書いたくらいで、ジャッキー伝説に、1ミクロンの傷も付くことはない。
ジャッキーチェンは、20世紀最大、最高のアクションスターである。
ちなみに、最後のセリフは、ボクの心情でもあるが、他ならぬ、シルベスター・スタローンのセリフである。

コメント
わかります!!
ぼくも幼心にジャッキーのアクションに心奪われていました。
やはりAの時計台落下のシーンは印象深いですね。
むかし「クレヨンしんしゃん」でプロAのパロディを放送してましたが、やはり時計台のシーンはスローモーションでの繰り返しも放映してました。
デパート落下ももちろん知ってます。
作品最期のNG集は最高のファンサービスですよね。
こんど「ファーストミッション」観てみます。それでは失礼します。
投稿者: あさぼん | 2007年04月12日 11:59
あさぼんさん
「ファーストミッション」は本当に泣けますよ。
個人的には、ジャッキーにはたまには、アクションなしでいいので、「ファーストミッション」のようなハートウォーミングな役を演じて欲しいです。
「ファーストミッション」で唯一残念なのは、エンディングテーマです(^_^;)
投稿者: 大村あつし | 2007年04月13日 01:28
どうも今回の騒動はけっこう腹たちました。なにおいまさら言ってるんだろう?って思いますよ。
ジャッキー映画をはじめて見たのは幼稚園児の頃でした。少林寺木人拳!細かいストーリーはあんまり理解してなかったけど、すごさやかっこよさは感じていましたよ。
ファーストミッションですか~ジャッキー映画ではちょっと違った感じですよね。
投稿者: ナイト | 2007年04月13日 15:36
はじめまして
ジャッキーの話題のリンクから来ました
ファン歴は似たようなものでジャッキーがチンピラ役時代からのファンです
私も「ファーストミッション」大好きで劇場で号泣してしまったものです
ジャッキーとサモ・ハンのコンビだからこその作品だと思ってます
今回のスタントの有無なんて関係なくジャッキーはジャッキーですよね
ではまた寄させてもらいます
投稿者: なお | 2007年04月13日 16:21
はじめまして。
ジャッキーの記事を読んでて、ここに辿り着きました。
あつしさんの書かれた内容に100%同意します!!
ジャッキーほどフェアなスターはいないと思っています。
私自身、映画館に初めて友達と見に行った映画が「プロジェクトA」でした。
時計台のアクションを見た時は、本当に感動しました。
ハードなアクションで、頭を大怪我したこともあったと思うんですが…(サンダーアームでしたっけ?)
今回の記事でジャッキーに対する尊敬は揺らぎません。
こちらのブログを読ませて頂いて、あまりに嬉しかったので、ついついコメントしてしまいました。
乱筆失礼致しましたm(_ _)m
投稿者: ミッキー | 2007年04月13日 16:39
自分も初期の頃から、ジャッキーが大好きで、テレビや雑誌のインタビューを色々見ていますが、確かに自分がやっていない時は、自分じゃ無いとキッパリ否定してますよね!
そんな姿勢が好きで、今でもファンでいるので、今回の報道は、単なる小物の売名行為くらいにしか思えません!頑張れジャッキー!
投稿者: やよかず | 2007年04月13日 16:49
ジャッキーチェンのスタント起用説、実際のところをよく理解できました。
やはりこわいのは、マスコミの取り上げ方というか、一部が全部のように伝わるところでしょうか。
ジャッキーの報道だけでなく、ネットがさまざまな情報を共有できる一方で、受け手のわれわれが、その内容や背景、主旨などをきちんと理解する必要がありますね。
投稿者: Anonymous | 2007年04月14日 14:04
はじめまして、私もジャッキーの記事を見てここにたどり着きました。皆様同様、ファンにとってはなんともない話かついまさらそれが問題になるはなしでもないですよね~。実はうちのちびも2代目ジャッキーファンであり、時計台のシーンには感激だったようです!!8歳と、4歳ですが、下は一日に2回も酔拳や蛇拳をみます。ココからジャッキー魂が育つんですね~!!ちなみに字幕でも、吹き替えでも違和感ないみたいです!!ジャッキーって改めてすごい!!
投稿者: ねこきち | 2007年04月14日 19:02
みなさま、ジャッキーに温かい応援メッセージ、ありがとうございます!
ボクの気持ちは、新たに別のエントリーを立てましたので、そちらをご覧くださいm(_ _)m
⇒ http://fushicho.com/blog/2007/04/post_393.html
投稿者: 大村あつし | 2007年04月15日 02:05
ジャッキーのファン歴25年のTOMです。私も今回の騒動はナンセンスだと思います。ジャッキーはスタントを使った際は正直に公表する人です。例えば、レッドブロンクスにて撮影中に足を骨折したため、ラストの骨董品店に走っていくシーンも「されは僕じゃない」とパンフレットにて明言している。ファンの夢を裏切らないためにも、自分でできなかったシーンまたその理由をきちんと説明する人です。ですから今回も「過去のパンフレットの記事の抜粋をスキャンダルに変えて下らない出来事」と感じています。何が目的なのかわかりませんが、そんなことでジャッキーの偉大さは全然変わりません!!
投稿者: TOM | 2007年04月15日 12:19
プロジェクトA,ポリス・ストーリーも何回も何回も見ています。
やはり日本公開版が懐かしくオクでビデオ購入しDVDに加工しています。今更何言われてもジャッキー映画は最高です。
投稿者: まこちゃん | 2009年06月19日 14:55